犬の訓練士マニュアル 実践!警察犬トレーニング
犬の訓練士を目指す人のため、犬のことをもっと理解したいという人のために、
警察犬訓練大会で準優勝した経験がある私が解説しています。
犬の訓練士マニュアル 実践!警察犬トレーニング > 脚側行進
「リーダーウォーク」とも言います。
リーダーの歩きに合わせて、犬が方向転換したり、Uターンしたりして歩きます。
あくまで犬がリーダーに合わせるのです。
犬に合わせるのではありません!
「脚側停座」から始めます。
犬に「来い!」と声をかけ、リーダーが率先して歩き出します。
繋ぎ紐を短く持ち、犬を自分の左側から離さないようにして、歩幅を大きくリズミカルに歩きます。
基本は直線で歩き、不意に直角に右曲り、左曲りと犬に合わせさせます。
犬の脚を踏んだり、引っかけたりしても歩みを止めず、気にせず歩きましょう。
曲がるときなど、犬に声をかけて注意を促し、リーダーに神経を集中させることを覚えさせましょう。
上手くいかなくて、前に出過ぎた場合などは「アトヘ!」と声をかけ、軽くショックを与えます。
※犬もリーダーの歩き癖を覚え、自然にリーダーの目や足を追いかけるようになります。
少しづつ慣らして、歩くスピードを変えてみます。
「ゆっくり歩く」「普通に歩く」「早く歩く」
いかなるスピードでも、犬が合わせて歩くように訓練します。
慣れないうちは、犬の足を踏んだり、犬が前を塞いで邪魔になったりしますが、慣れてしまえば、実に華麗な犬と人の息の合った歩行技(?)が見られます(笑)
ここまでが「警察犬訓練大会」の審査基準、「服従訓練」になります。
犬が全ての工程を覚え、慣れてきたら、教えられた訓練内容を「ヒモ無し」でも出来るように練習しましょう。
ここに挙げた全てが警察犬訓練大会の「競技内容」ではありませんが、「待て」と「持来」、「脚側停座」と「脚側行進」は、警察犬訓練大会の「競技審査」対象になります。
心して挑みましょう!