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訓練の必要性

訓練犬というと、人の代わりになって「仕事」をこなすことが主になるため、どうしても身体の大きな、大型犬が主力になります。

その場合、しつけ(訓練)が出来てないと、飼い主が困るばかりか、社会的にも迷惑、問題になりかねません。

そのため、本格的な「訓練」というものが必要になってきます。
(小型犬でも、しつけは必要です!)

犬は非常に賢く、群れを作る動物です。

元々が狼の血を引く動物なので、何の訓練も入れずに飼う事はとても危険なことです。

犬にしてみたら、遊びたくてじゃれついたつもりでも、牙が人の皮膚を掠れば、間違いなくケガをします。

そして「狂犬」と レッテルを貼られ、飼いきれなくなった犬は、行き場を失うのです。

そうならないためにも、犬に「 いけない」という境界を教え、飼い主がリーダーとして、正しい道に導いてあげることが不可欠となるのです。

反対に、「可哀想だから」と言って叱らない、必要以上に食べ物を上げてしまう。

その行為を私は「優しい虐待」と呼んでいます。

「叱られない犬」は寂しさのあまり、情緒不安に陥ります。

太りすぎた犬の寿命は、約3年縮みます。

その意味では、飼い主さんにも「資格」が必要だと言えます。

「しつけと虐待」「愛情と甘やかし」は、全くの別物です。

数日で、犬に理解させられるものではありません。

だからこそ、子犬の頃からの、しっかりしたしつけが必要なのです。

小さな頃からしつけてあげれば、成犬になってから叱らなくて済みます。

可愛い盛りの子犬に、厳しく接するのは確かに難しいことです。

ですが、心を鬼にして、しつけてあげてください。

将来的に、「犬」のためになることは、私が保障します。

「訓練」とは、プロの世界の、特別な技術ではありません。

家庭で応用できる技が、いくらでもあります。

家庭犬なら、「アジリティー」や「フライボール」なんかにチャレンジしても楽しそうですね!

小型犬の運動会なども、各地域で開催している所もあるので、探してみてはいかがでしょうか?

小さな犬が、短い足で、必死に走っている姿は、微笑ましいものです(笑)

犬も人も、とにかく楽しんだもの勝ちですよ!!

犬は撫でて、しつけるものです。

人と犬に優しい育て方を知り、いい関係を築くことが出来るようになることを心から願います。