犬の訓練士マニュアル 実践!警察犬トレーニング > 脚側停座

脚側停座

リーダーの左側に、ピッタリと寄り添って座らせる訓練です。

通常の「待機」のときは、この方法で犬を落ち着かせておく「基本姿勢」です。

理想の姿勢は、背筋をピンと伸ばし、顔を上げ、リーダーに寄り添っていることです。

鼻先をリーダーの太ももに付けているのが服従の証なので、犬の身体が離れているのは、いけません。

実は、この「脚側停座」の姿勢で、犬とリーダーの信頼関係が透けて見えると言われるほど、重視されるポイントです(苦笑)
あまり信頼関係が深くないコンビは、傍から見ていても分かるものです。

例えば、犬が落ち着かない、犬の身体が逃げ腰になっている、犬がリーダーを無視している、リーダーの目を見ないなど(笑)

「警察犬訓練大会」の審査でも、しっかりとチェックされます!

やり方は、犬を自分の左側に誘導し「後へ!」と声をかけながら、自分の左太ももを軽く叩きます。

犬が自分の左側に座ったら、犬の横腹などに軽く触れ、上手に出来たことを褒めます。

座った犬の頭が自分の足にピッタリとくっつくように、犬の頬に手を当て、引き寄せます。
(犬がリーダーを慕っていれば、強制しなくても自分から鼻先を寄せてきます)

犬の前脚がリーダーのつま先より前に出ているのは、次の動作に移るときに都合が悪いので、そのような場合は「回れ」と声をかけ、指で犬の前から自分の前を通り、半円を描きます。

そして、右回りで自分の後ろを通し、「後へ!」で、自分の左側に誘導します。
訓練大会のスタートラインに立ってから、3回以上この動作をやり直すと、減点されます(汗)

リーダーが緊張していたり、きちんと指示を出せなかった場合、動揺が伝わり、犬の動きがおかしくなります。

犬の前では自信がなくても、精一杯の虚勢を張りましょう!
子供を連れた親の気分とは、こんな感じでしょうか?(笑)