犬の訓練士マニュアル 実践!警察犬トレーニング
犬の訓練士を目指す人のため、犬のことをもっと理解したいという人のために、
警察犬訓練大会で準優勝した経験がある私が解説しています。
犬の訓練士マニュアル 実践!警察犬トレーニング > 銃声テスト
一般的には、馴染みのない訓練ですね(汗)
もちろん、通常のペットとして飼うなら、不用意に近づかなくて大丈夫です。
でも、「警察犬」になる犬には、必要不可欠な訓練です!!
凶悪犯などは、どんな武器を持っているか分かりません。
もちろん、銃だって例外ではないのです。
※訓練に使用する銃は、本当に弾が出るタイプではなく、大きな音が出るだけの訓練用のものですが、取扱いには充分注意してください!
なお、この訓練は、リーダーと、銃を撃つ役目をする「協力者」と共に行います。
最初に失敗すれば、犬はトラウマを抱え、この訓練を入れるのは難しくなってしまうかもしれません。
犬を驚かせないように、あらかじめ綿密な打ちあわせをしてから始めてください。
まず、「脚側停座」から始めます。
待機で犬を落ち着かせて、協力者に発砲してもらいます。
犬が驚いて立ち上がろうとしたら制止し、犬をなだめます。
次に犬を伏せさせて、協力者に発砲してもらいます。
犬は大きな音を嫌うため、怖がり、立ち上がろうとするかもしれません。
リーダーは、すかさず犬をなだめ「大丈夫だよ」と伝えてあげてください。
犬の身体に触れてあげることで、犬は安心して落ち着きます。
リーダーの側で銃声を聞くことに慣れてきたら、今度は犬の側を少し離れます。
犬が怖がっても、すぐに抱きしめてあげられる距離です。
徐々に距離を広げます。
最終的には、犬が一番リラックスする体制「休め」で待機させ、リーダーは姿を隠します。
犬が1人でいて、銃声に驚かなくなれば、訓練は成功です。
協力者が少し距離を取り、犬から姿を確認できる場所で発砲しても、指示なく動かないようになれば、なお良しです。(協力者から、犬が見えないこと前提での話です!)
注)銃口が犬に向けられている時は、すばやく逃げるように教えてあげてください!!
※訓練は遊んでいる時、歩いている時、じっとしている時、等々いかなる場合でも犬が動じないように訓練してください。