犬の訓練士マニュアル 実践!警察犬トレーニング
犬の訓練士を目指す人のため、犬のことをもっと理解したいという人のために、
警察犬訓練大会で準優勝した経験がある私が解説しています。
犬の訓練士マニュアル 実践!警察犬トレーニング > 訓練の基本概念
ここでは、家庭犬でも訓練犬でも同じ、「訓練に対する基本概念」をお話します。
まず、訓練を入れるにあたって、犬と人との上下関係がしっかりと出来ていなければ、先へは進めません。
普段からの犬の性格、行動をチェックしておき、犬にあった教え方をしてあげてください。
(犬の行動、ボディランゲージの理解など)
やる気のあるときに教えた方が、犬も意欲が湧き、すんなりと出来ます。
反対に、落ち着きのないときは、数分、遊んであげると、少し落ち着きます。
※女性の場合、生理の時は要注意です。(犬がオスの場合、過敏に反応します)
そして最初から、全てを完璧にこなそうとしないことです。(体罰の日常化を避ける)
ただし、犬の気分で、飼い主が振り回されることがないようにコントロールしてください。
訓練を始めて上手く出来たら、声をかけ、思い切り褒めてあげることはもちろんですが、できれば食べ物で釣らないようにしてください。
食べ物で慣らしてしまうと、食べ物を上げなければ、行動をしなくなってしまいます。
便利な道具として、「クリッカー」というものがあります。
これは、犬の注意を引き、これから何かが始まるぞ、という意識付けをするときにも使えます。
普通にホームセンターなどで売っているものなので、探してみてください。
一通り練習を終えて、訓練を終わりにするときは、必ず「成功」した段階で終わってください。
「失敗」したまま切り上げてしまうと、犬は最期までやらなくてもいいんだ、と思ってしまい、悪い癖を付けてしまいます。
さらに、遊びを仕掛けるのも切り上げるのも、飼い主が指示をだすことも徹底してください。
(犬と飼い主の上下関係を作るのに最適です)
散歩で歩く時も例外ではありません。
(犬任せにしないようにしましょう)