犬の訓練士マニュアル 実践!警察犬トレーニング > 私のバディ

私のバディ

もともと犬が好きなのもあり、コツはすぐに覚え、オジサンも筋がいいと言ってくれるまでになり、オジサンが警察に犬を出すのにも、ずうずうしく付いていって(笑)

オジサンは普通のオジサンで、警察でもなかったのですが、私の地域には、他に犬を動かせる人がいなかったので、「仕事」は週に3回ほどの割合で回ってきます。

実際に自殺した方を発見したときは、ご遺体は直視できませんでした(汗)

さらにオジサンは、かなりのお酒好き。
飲んだら車の運転は出来ませんから、パトカーが家までお迎えに来てました(苦笑)

おかげさまで、1年もしないうちに私も、仔犬から育て、警察犬として活躍できる資格を持つ「犬」にまで育て上げることができました。

そして、その年の警察犬訓練大会では、初デビューで見事、準優勝させていただきました。

犬の方も、私を信頼して、よく懐いてくれましたし、私も随分と厳しく、スパルタで育てましたから喜びは、ひとしお。
号泣でした(苦笑)

犬が私を信頼しているのが傍目にも分かる、と言っていただき、素晴らしい出来栄えだったと、県警の所長さん自らご挨拶に見えられて・・・。感激でした(泣)

同行した犬仲間さんたちにも、めっちゃ褒められました。

1年しないうちの初デビューで、準優勝までいくのは、奇跡に近いことだそうです!
ごめんなさい、プチ自慢です(苦笑)

私に付いてきてくれた犬は、ジャーマンシェパードで、ドイツ育ちのエリートでしたから、運も良かったのだと思います。

頭がいい子で、色白で・・・八代亜紀さんみたいだと評判の美人でした。(笑)

今はもう亡くなってしまい、私も現在は訓練には携わっていないのですが、機会があれば、また育ててみたいと思います。

何度も言いますが、犬を訓練で育てるということは、言うほど簡単なものではありません。 内容も相当、過酷です。

時には犬に怪我をさせ、時には自分が傷つくこともあります。

それこそ血と汗と涙を流しながら、お互いの存在だけを支えに、目標に向かって挑むのです。

その中で、私は犬から色々な事を教わりました。

そして、これから訓練士を目指す全ての人が、犬から様々なことを教えられるでしょう。

何を掴むかはきっと、人それぞれ違うと思います。

それでも犬が教えてくれることから、必ず何かを見つけられるはずです。
訓練犬と良い出会いをしてください、私のように!

今は亡き、愛犬<里緒菜>に、この言葉を送ります。

「私を慕ってくれて・・・ありがとう!」