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警察犬を育てるということ

訓練犬とは、警察犬から始まり、盲導犬、介助犬、最近ではアニマルセラピーなども多くなってきましたね。

目的や犬の性格にもよりますが、それぞれ、訓練方法や飼い方が全然 違います。

なので、自分がどんな犬(訓練犬)を育てたいかによって、選ぶ訓練技術も変わってきます。

ここでは、警察犬の訓練を主に取り上げ、私の経験から感じたことを交えながら、そこから掘り下げた話をしていきたいと思います。

警察犬とは、県警が主催する訓練大会に上位入賞し、県警から認められれば、正式に警察犬として活躍する資格が与えられます。

そして、実際に招集がかかり、はじめて「仕事」として成り立ちます。
(私の経験から言えば、犬を出した時点で、捜索者が見つかっても見つからなくても、1回、数万円貰えました)

警察犬訓練犬に携わるということは、決して特別な資格が必要なわけではないのです。

一度でも正式に、警察犬として認められ、仕事をした犬は現役でいる以上、毎年、警察官と一緒に、年初めのパレードに参加します。(よくテレビで放送されるアレです)

私も何度か出されたことがありますが、それはもう華々しくて・・・ぐったりするほど疲れます。

皆さんに、注目されながらの行進ですから、私以上に犬がバテます(笑)

自分が出たくないからと、他の人に犬を任せることは出来ませんから、正直言って苦痛で仕方ありませんでした(汗)

警察犬として育てた犬は、誰の言うことも聞きません。

当然です、そのように育てるのですから。

例えば、悪い人を追い詰めて、その人に脅されたり、手なずけられていては、警察犬として失格です。

なので犬は、自分以外の人間には絶対に心を許しませんので、自分が「リーダー」として、犬をリードしなければならないのです。

自分の気持ちは二の次です!(泣)
犬の前では、常に堂々と、強くいなければなりません。

警察犬、訓練犬を育てるというのは、そういうことです。

もし、訓練士を目指している人がいたら、少しだけそのことを頭に入れておいてください。