犬の訓練士マニュアル 実践!警察犬トレーニング
犬の訓練士を目指す人のため、犬のことをもっと理解したいという人のために、
警察犬訓練大会で準優勝した経験がある私が解説しています。
犬の訓練士マニュアル 実践!警察犬トレーニング > 自分で訓練する
訓練所で動作を教えられている間の犬は、とてもナーバスです。
訓練所に面会に来てくれた飼い主さんとやっと会えた、これで飼い主さんと一緒に帰れる、と思っていたのに、飼い主さんは自分を置いて、帰ってしまう・・・その恐怖は、犬にしてみれば、捨てられたと思うほど、ショッキングな出来事です。
そして犬はまた、連れてきた初日の段階まで、記憶が逆戻りします。
これは、今までの訓練を忘れてしまうということではないですが、訓練する側の人間とは、また、絆を作り直さなければならず、大変な作業を強いられます。
だからこそ、訓練する側では、訓練が終わるまで、出来るだけ飼い主さんと接触してほしくはないのです(苦笑)
そこまでの長い期間、愛するワンちゃんと、離れていることに我慢できるでしょうか?
ちなみに、私は無理です(笑)
訓練士を目指した、もう1つの理由は、自分の犬を他人に預けられなかった、ことにもあります(苦笑) 私も相当な親バカ、ということですね(笑)
さらに問題は、まだあります!
せっかく、高いお金を払って、そこまで辛い想いをして仕上げた犬でも、家に帰ってきた途端、教えられたはずの動きを全くしない、全然いうことを聞かない、ということもあります。
これは犬が、何も覚えていない、訓練の仕方が悪い、のではありません(汗)
犬が飼い主さんに甘えているだけです!
仕上がった犬を上手く動かすには、飼い主さんの腕、やり方も関係します。
訓練所によっては、「飼い主さん用の訓練」をしている所もあるくらいです。
訓練所に出すのではなく、飼い主さんが自分で教えてあげる、これも「犬に優しい訓練」なのです。